保存時のデータ暗号化

AWS にデータを保存するサービスでは、サーバーサイド暗号化を使ってデータを暗号化できるため、お客様の手間を最小限に抑えることができます。そのため、Amazon の CTO である Werner Vogels は「すべてを暗号化しましょう」と頻繁に提唱しています。

組織内のすべての重要なデータが暗号化されていることを確認してください。AWS の暗号化キーではなく、お客様管理の暗号化キーを使用して機密データを暗号化することをお勧めします。そのために、AWS Key Management Service (AWS KMS) を利用できます。

お客様管理の暗号化キーを利用することには多くの利点があります。

  • キーを自分で管理できる(無効にすることができる)
  • アカウント間でキーを共有できる(インシデント対応チームとスナップショットを共有する際に便利)
  • コンプライアンスのニーズに応じてローテーション間隔をカスタマイズできる

組織内リソースの暗号化の確認方法

組織内の暗号化されていないリソースは、AWS Security Hub の以下のコントロールで簡単に確認できます。

これらのコントロールは AWS Security Hub の AWS Foundational Security Best Practices 標準 を有効化すると利用可能です。また、Amazon RDS、Amazon DynamoDB、Amazon DocumentDB クラスター、Amazon OpenSearch など、他の種類のリソースの暗号化をチェックするためのコントロールも多くあります。

AWS CloudHSM と AWS KMS の選択基準

組織専用のハードウェアセキュリティモジュール(HSM)が必要な場合や、暗号化キーの完全な管理権限が求められる場合です。それ以外の多くの場合は、AWS KMS の使用が適しています。AWS KMS はより低コストで、マルチ AZ の高可用性を提供し、AWS 管理の HSM によってバックアップされています。ただし、CloudHSM と AWS KMS は相互に排他的ではなく、要件に応じて併用することもあります。

CloudHSM を使用する場合は、以下の点に注意してください

  • 高可用性を確保するため、複数のアベイラビリティーゾーンにまたがるクラスターを構成することが推奨されます。
  • キー管理の責任はユーザー側にあり、バックアップと復旧の手順を適切に計画する必要があります。

AWS KMSと CloudHSM の選択は、セキュリティ要件、コンプライアンス、運用負荷、コストなど、複数の要因を考慮して判断する必要があります。

追加情報

ホワイトペーパーの AWS KMS 暗号化の詳細 をご参照ください

料金

AWS re:Invent セッション: Using KMS for data protection, access control, and audit

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